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DICH 総経理戦略発展グループ 総経理助理 邵 江平さんの思い

デンソーグループでともに働く仲間たちは、日々どのようなデンソーらしさ(価値観や思いなど)を大切にしているでしょうか。

仲間たちのストーリーを読み、皆さんご自身を振り返るヒントとなればと思います

電装(中国)投資有限公司(DICH)総経理戦略発展グループ 総経理助理
邵 江平さん

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Profile

日系商社の新事業企画、IT企業の創業・経営を経て、2008年にデンソーに入社。事業企画、原価企画、経営企画などを担当し、2018年に経営企画部長に就任。2023年からはコーポレート本部長に就任し、2024年から現職。

職場の魅力:

総経理戦略発展グループ

中国自動車市場は、今や世界一の激戦区となり、「中国での負けは、グローバルの負け」とも言われています。

非常に厳しい事業環境に直面している現在、​​デンソー中国事業の持続成長、グローバルデンソー・中国社会への貢献を実現するために、総経理戦略開発グループでは、中国地域全体の方針・戦略・目標の策定や、それを実現するための地域重点活動の落とし込み・けん引、地域間の連携強化などを行っています。

ビジネス成功のポイントは、“天の時、地の利、人の和”


私の座右の銘は“天の時、地の利、人の和”です。これは中国の戦国時代の儒学者・孟子の言葉で、ビジネスシーンに当てはめると、”天の時”は、激しい事業環境変化の中で、ビジネスチャンスを見定めること。”地の利”は、自分(組織)が置かれている環境(組織の強みや個人のスキルなども含めて)を見極めること。”人の和”は、社外産官学の人脈を含めて良好な人間関係を構築し、内発的動機を喚起し、共に戦う士気を高めることで、戦いに勝つためにはこの3つの要素が必要不可欠という意味と私は捉えています

デンソー中国事業のこれまでを振り返ってみると、大きく発展してきたポイントは “天の時、地の利、人の和”を実践してきたと言えるでしょう

昨今グローバルでは100年に1度の大変革期に突入し、中国ではNEVICV*の普及加速や海外進出強化によって自動車強国を目指していく中で、デンソー中国は「世界一の電動化・知能化実験市場で、先進トレンドの把握とスピード・コスト競争力を獲得し、中国人主体の域内完結・グローバルデンソー成長への貢献を実現する」という方針を掲げました。中国での生き残りを賭けて、真の創業精神をもって、「中国ステークホルダーに選んでいただける存在になる」というありたい姿に向けて中国地域一丸となって挑戦しています。

 

*NEV: New Energy Vehicle ICV: Intelligent Connected Vehicle

「現地現物」「知行合一」「適所適材」の信念を貫き行動する


“天の時、地の利、人の和”は会社事業運営にとって成功の要ですが、一社員として、仕事の中でこれをどのように理解し、実践すればよいでしょうか。私は先輩・仲間たちに教えられたこと、また16年間のデンソー生活におけるさまざまな成功・失敗の経験から、「現地現物」「知行合一」「適所適材」が大切だと考えています。
「現地現物」は、社外の事業環境変化を自分の目・耳・心で勉強・理解し、会社目線の本質課題、チャンスを見定めること。「知行合一」は組織・自分の強み・特徴を冷静に分析し、情熱を持ってあるべき姿を描き、果敢にチャレンジすること。「適所適材」は課題に応じてキーマンを選別し、仲間と共に可能性を最大限に引き出し、総智・総力でやりきることです。
その結果として、社会・会社事業への貢献を実現するとともに、自分のやりがいも実現することとなります。

私は入社直後の2008年に、「前職のIT企業の経験を活かして、経営企画業務の効率化、ガバナンス強化を推進してほしい」と上司から言われました。自分の強みを活かせる良いチャンスと捉え、経営企画業務を勉強し、自ら課題形成をしながら、社外の動き、システム開発業者などを調査しました。また経営企画・経理・情報システム部の仲間たちを巻き込んで、一緒に会社初の予算管理、業務決裁、費用精算、上海テクニカルセンターの採算管理システム構築を実現しました。今現在でも大半のシステムは活用されており、このことは私と仲間たちとの誇りです。

2012年頃は中国地域の売上増が利益増に結びつかない状況が続いており、2009年からの3年間で利益率が大幅に下落してしまいました。私は変動リスクと継続成長が共存する事業環境を正しく認識し、「変動リスクに耐えられる体質強化かつ、デンソーグループの成長をけん引する」というあるべき姿を描き、数字を武器にして論理的に中国地域の原価構造の課題を分析し、目標を提案しました。実現に向けて、各生産会社・DICH各機能のキーマンたちと膝を合わせて何度もブレーンストーミングをしたことは良い思い出です。この際に議論した考え方、アイデア、仕組みなどはしっかりと中国域内に伝承されており、持続的に取り組まれています。

SDGs、カーボンニュートラル、リスクマネジメントといった大義への貢献と経営基盤強化の活動は、時代の変化に応じて続々と生み出されるもの、または進化しているものです。前例がない中、私は「現地現物」「知行合一」「適所適材」の信念を貫き、社外の環境・動きを自ら情報収集し、それに自分の理解、熱い思いを加えて、仲間たちに火をつけ、共にあるべき姿を定めて果敢にチャレンジしてきました。自分の視野・人脈・知識が広がるとともに、面白く新鮮な人生を送ることができています。

難局の時こそ「焦らず、慌てず、諦めず」、そして「笑顔で立ち向かおう!」


今の中国市場では華系OEMが電動化・自動化を強力にけん引し、日系を含めた外資企業のシェアを圧迫しています。今後数年間は、マイナス基調の厳しい状況が予想され、デンソー中国事業にとって最大の危機を迎える時期だと思います。

中国語の“危機”は“危険・機会”という意味で、つまり「ピンチをチャンスに変えること」。うまく行かない時こそ、 「焦らず、慌てず、諦めず」対応することがとても重要です。足元の一時的な勝敗に拘らず、冷静にグローバル・中国における自動車事業の発展方向を見極め、再成長できるチャンスを見定めて、さらに新しい環境のコア競争力をしっかりと再定義した上、失敗を恐れずにチャレンジし続けることが求められています。

具体的には、いままでの右肩上がりで成長してきた成功体験から脱却し、この危険な時期こそ変革できる最重要課題、つまり「将来の事業成長に向けた弾込め(華系への拡販、品揃えの拡充、現地開発)」と、「自ら未来に挑戦できる人財・組織を実現し、最適な体質・体格への変革」を加速しなければなりません。

仲間たちと共に「笑顔で立ち向かおう!」と挑戦し続けていけば、必ず社会課題解決への貢献、デンソー中国の将来事業成長目標の達成、中国人主体による「真の自律化・域内完結経営」を実現できると信じています。

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Q. デンソーのどんなところが好きですか?


「戦いに勝つためには、“天の時、地の利、人の和”のいずれも必要不可欠」ですが、その中でも“人の和”は一番重要だと言われています。

デンソーの人財を大切にしているところ、また社員一人ひとりの可能性を信じ、自由闊達(かったつ)なコミュニケーション・ぶつかり合える組織風土は大好きなところです。それは、私にとって毎日笑顔で挑戦に立ち向かう一番の原動力になっています。

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(引用:DENSO Connection U&i,D&i」より